EPOCALC's GARAGE

本州一下らない音楽レビューブログ

MINT JAMってどんな味か気になったから作ってみる。

誰しもが考えた愚行。

MINT JAMS

MINT JAMS

  • アーティスト:カシオペア
  • 発売日: 2002/02/14
  • メディア: CD
 

 

ちょっとでもフュージョンを聴いたことある方なら恐らくMINT JAMSというアルバムを一度は目にしたことがあるだろう。

最も脂がのっているころのカシオペアのライブ盤であり、度々日本の名盤にも食い込んでくる、正真正銘の名ライブ盤

アルバム名の通り、爽やかで透き通ったサウンドと演奏が楽しめる好盤として知られている。

あまりに好盤すぎて中古レコードが7000円近くする。

朝焼け

朝焼け

  • provided courtesy of iTunes

 

しかし、このアルバムのジャケットを最初に見たとき、僕は思ったのである。

 

ミント味のジャムってなんやねん

 

と。

 

この名前は、出来が良いという意味のミント*1ジャムセッションのジャムから来ており、

つまるところ言葉遊びで描かれたジャケットである。

 

 だがミント味のジャムなんて見たことないし、ましてや食べたことなんてない。

おそらくこの記事を読んでいるあなたもそうだろう(と思う)。

 

ドミノ・ライン

ドミノ・ライン

  • provided courtesy of iTunes

 

しかし、ジャケの絵を見てくるとなんだかおいしそうで食べてみたくなる。

 

こうなっては居ても立っても居られない。

こうなったら作るしかない。作ろう。

 

作ってみる。

 まずはミントを用意する。

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 ※こんなに要りません

 

さて、ミントでジャムを作るのには一つ問題がある。

ジャムは普通、クダモノの果汁を煮ることで作るものであり、

汁も甘みもないミントではただ熱してもアツアツの葉っぱしか出来上がらない。

そのため、まずミントジュースを作るところから始めなければならない。

 

まずミントにガンガン砂糖を加える。

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ここでジャムってこんなに砂糖要るんだ...とか思ってはいけない。

これに水とほんのちょっとラム酒を加えて混ぜる。

 

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混ぜるというかより正確には粉砕する。

なんだかジェノベーゼのソースを作っている気分になる。

 

思う存分木っ端みじんにしたら、これを弱火で煮詰める。

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テロテロになるまで煮ないといけないが、結構時間がかかる。

 

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そういう時はMINT JAMSでも聴いて待ちましょう。

ちょうどアルバム一枚くらいでイイ感じになる。

 

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瓶詰し、冷蔵庫で十分冷やせば完成!

 出来上がり

 

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 これが正真正銘ミント・ジャムである。

市販でミントのジャムと称しているものは他の果実のジャムにミントを混ぜたものなので、

純粋なミントのジャムはめったにお目にかかれない貴重品である。

 

 やはり着色料とか使ってませんがちゃんとグリーンです。

 では味わってみよう。

 

の前に。

 

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カタカタ

 

 

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ガッガッ

 

 

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というわけで準備完了。

 どれ味は...

 

 

・・・

 

 

 

 

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激うま君である。

ミントの爽やかさが感じられつつもまろやかな口当たり。これは良いものを作った。

 

是非皆さんも自分だけのミントジャムを作ってみてください。ではまた。

 

 

 

 

あ、母がこれを海苔の佃煮と間違ってご飯にかけてしまったのでそれだけには注意してください。

 

 

 


Casiopea - Mint Jams (1982) FULL ALBUM

*1:例えば中古CDやレコードなどでよくあるNMはニア・ミントである。

THE CONSTANT SOUND/THE CONSTANT SOUND【1968】

なにこれ?-なんなんでしょうね。

diskunion.net

この世には謎の名盤と言われるものがいくつかある。

出た当時に流行らず、製作者もよく分からないやつである。

 

例えば、最近だと俗に言う俗流アンビエントとかいうやつに多い。

吉村弘や日向敏文など、この系統で人物にスポットライトが当たった例も多いが、

基本的には「読み手知らず」の音楽を愛でる。

shibasakiyuji.hatenablog.com

 

 

特に上の記事で紹介されているラプスクラブなる謎の団体が出してたNew α Soundというのがすごい人気。

かのLight Mellow Buの柴崎氏がBook OFFで見つけ、上の記事で発表して以降音楽ファンから名盤扱いされている、という珍奇な経歴の名盤だ。

 

で、ラピスクラブってなんだろうなァカルトくさいなァと思って調べてみると

老舗のパワーストーン売店らしく、ラピスラズリとか売ってるらしい。

www.izumi-lapis.jp

こういうちょっと怪しい店結構好き。お香屋とか。

そこではオマケとしてこういうヒーリングミュージックを配っているらしく

その中の一つとしてNew α Soundシリーズがある模様。

 

しかしながら柴崎氏が見つけたときには108円だったこのCD、あまりに評判が良すぎたため

今や10000円近くするという馬鹿みたいな高騰っぷりを見せている。

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それでもSOLDになっているものがちらほらある。そこまでして買ってしまう音楽オタクの悲しき性。

他にも百円ショップで売られていたCD1000円以上で売られているというから驚き。

音楽とはよく分からないものである。

 

 

 

そんな中、先日局所的に話題になっていたアルバムがある。

なんでも最近まで誰が作ったのかはもちろんのこと、いつ、どこで録音されたのかも不明だったとのこと。

そしてDiscogsによると現在確認されているオリジナルアルバムはたったの0.0025オンド(=2枚)。*1

Discogsで所有していると言っている10人、お前らは何者だ

そんなオカルトじみたTHE CONSTANT SOUNDというアルバムが再発するというので話題になっていた。

 

 これのジャンルはというと、大雑把に言えばサイケポップだがもっと詳しく言えばサンシャインポップである。

ビーチ・ボーイズやスペクター、ママス&パパスに影響を受けたサイケ・ポップで、重厚なコーラスと美メロが特徴。

ビーチボーイズ的コーラス大好きな日本人が溺愛するタイプの音楽なのだが

ジャンル自体が後々になってコレクターが再発見したものなので埋もれた音源が御嶽山のごとくとある。

 

例えば、渋谷系好きの人ならサイケといえばSalt Water Taffyロジャー・ニコルスが思い浮かぶ人も多いと思う。

しかし彼らはどちらも後々評価された人であり、そしてサンシャイン・ポップ

サンシャイン御嶽山の一部だったわけ。

 

で、このThe Constant Soundは誰が作ったかというとレッキング・クルー

60年代から70年代アメリカのスタジオミュージシャンたちで、スペクターやビーチ・ボーイズも雇っていた。

このアルバムは1968年、彼らのうちの一人が先導になりひっそり録音されたもの。

つまりサンシャイン・ポップに関して誰より詳しい人たちが作ったものである。

そんなの悪いわけがないね!!!

 

あまりにもレアなのでYouTubeに全体音源がないのだが、一曲だけ動画で味わえる。


The Constant Sound - Candy Egg (1967)

これで分かる通りのかなりレベルの高いサイケ。

単純にメロディが良いのももちろんのこと、コーラスなど編曲面もドリーミーで良良良。

イージーリスニング風のオーケストラも彩りを添えているが、リバーブがかなり深く、

合唱風のコーラスと相まってちょっとした楽団みたいになっている。

またこの曲はメロウな一品だが、アルバムの他の曲はSalt Water Taffyみたいな楽しい感じ。

ソフトロックが好きな人なら誰にでも自信をお勧めすることができるし、

ソフトロックが好きじゃない人にでもお勧めできる。要は全員聴け。

 

 

さて、このアルバムように伝説と言われていたアルバムが再発され、すぐにでも聴くことができるようになった例が最近多い。

例えば、本ブログにもたびたびご助力いただいている浅井直樹氏アバ・ハイジなんかもそうだろう。

epocalcgarage.hatenablog.com

 

サブスクリプションに来ているものも少なくなく、ニッチな音楽ファンにはこれまでにないほど恵まれた環境になっているのは確か。

そして聴き手から直接声が届くので、作り手にとっても恵まれた環境でもある。

実際イノヤマランドのように最近になってまた精力的に活動し始めた方も多い。

 

伝説的な人のライブや新作が楽しめるのであるから非常にありがたいことである。

音楽ファンにとって最も幸福な時代を最大限に楽しもう。

 

そして浅井直樹氏も精力的に活動中、こんどアルバム出るそうです。是非。

 

ギタリシア

ギタリシア

  • アーティスト:浅井直樹
  • 発売日: 2021/03/17
  • メディア: CD
 

 

あ、勝手に宣伝しているだけです。悪しからず。

 

www.youtube.com

 

*1:1オンド=800枚。大滝詠一伝説のアルバムLet's Ondo Againの売上枚数を基準とする本ブログの独自単位。最近使ってなかったので久々に使います。

好きさ、この街が.../菅原進【1989】

宮城県民、カミングアウト!

 

地方CM」というのはとても面白いものである。

あんまりおもしろいので事あるごとにYouTubeで見ている。関西電気保安協会とか。


関西電気保安協会CMまとめ

このCMのせいで関西人は保安を「ほーあん」と発音するというけど本当かいな。

 

こういった地方CMはその性質上、かなり閉じられたもので全国的知名度は低いはずなのだが

その地方の人にとっては当たり前なものなので特段気にされることがすくない。

実際、面白い地方CMが度々Twitterでバズっていることがあるが、

そのリプライに「えっ普通じゃないの!?」みたいなコメントがついていることがよくある。

その為、他県の人に紹介されずに燻っている名CM曲も多々あると思われる。

 

 

ただ僕の地元、仙台から何か名CMソングを一つ!と言うと、これが結構難しい。

というのも、仙台のCMソングは無駄に多いのである。

 

例えば八木山ベニーランドのテーマ曲は謎の中毒性があり、他県の人でも知っている人もいるんじゃなかろうか。

その知名度たるや、ベニーランドでググるサジェストに「歌」がつくほど。


八木山ベニーランド CM

 

この他にもTBCだの三全だのメガネの相沢だの、挙げればきりがない。

 

そういや、だい久って仙台だけか。市販で一番旨い蕎麦。

 

そんな数多のCM曲中でも僕の気に入っているのは地元一の百貨店・藤崎のCM曲、「好きさ、この街が...」である。

 

www.fujisaki.co.jp

藤崎は仙台一の百貨店である。

仙台人が何か高価なもの、大切なものを買うときは必ずここか仙台三越で買う。僕はスーツをここで仕立ててもらった。

江戸時代から続くかなり伝統的な百貨店であり、まだエレベーターガールがいるので県外の方はびっくりすること間違いなしだ。

なお、お笑い芸人の藤崎マーケットとは無関係である。(Wikipediaより引用)

 

そしてこのCM曲が作られたのは日本中がバブルに浮かれていた1980年代後半

仙台市でも東北で初めて地下鉄が作られるなどイケイケだったようだ。*1

市内の民間企業も広告に全国的知名度を誇る女優や著名な挿絵画家を使ったりしたらしいのだが、

藤崎は仙台市内にその段違いな威光を示すため、ビリーバンバンの菅原進にCM曲を依頼。

そしてこの曲が出来上がったのである。

 


藤崎CMソング - 好きさこの街が

 

そして出来上がったのがフォーシーズンスを思わせるコーラスで始まる、素敵なシティポップ

当時はやりのDXシリーズと思わしきシンセがガンガン使われているが、

FM音源を使った曲にありがちな薄っぺらさは全く感じず、歌詞のような風通しの良いアレンジ。

ちょっと寂し気な感じも漂うが、爽やかでありつつもどこか寂れたような雰囲気がまさに仙台そのものなのである。

さあみなさんも仙台の風景を見て聴いてみてください。

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そしてなによりの特徴であると思うのだが「サビ」にあたる部分よりイントロやAメロが主役で

どちらかというとバース-コーラス形式になっている。CM曲でありつつも非常に意欲的な作品。

90年代のシティポップも再評価される昨今、オブスキュア・シティポップとして再評価されても良いのではないだろうか。

 

この曲が藤崎の店内はもちろんのこと、テレビ/ラジオのCM、ニュース内の藤崎からのお知らせコーナー等々、市内各所で流れているので、

仙台市民で知らない人はいないと言っても過言ではない。

サンドウィッチマンもこの曲を聴いて育ったはず。仙台市民の心の歌である。

 

 

さて、この曲のCDが欲しい!と思った方もいらっしゃるのではなかろうか。

 しかしながら、この曲が入った市販の音楽媒体は驚くべきことにないのである。

伝説では藤崎関係者が希望すればCDがもらえるというが真偽はいかほどか。

これを入手するのはプリンスのBlack Albumのオリジナルより難度が高いことであろう。

ja.wikipedia.org

しかし、店内で普通に高音質版が鳴っているということは存在していることは確か。

コレクターとしてなんとしてでも手に入れてやりたいところではある。

 

どうしても高音質で聴きたい方は藤崎の公式サイトで聴くことができる。是非聴いてみよう。

 

あと仙台市民からのおススメ文化としては四コマ漫画クレオ君シリーズも推しておく。

コボちゃんサザエさんの系譜をひく、正しい新聞四コマみたいな作品である。*2

hi-lemon.sakura.ne.jp

この古臭さが仙台である。

 

 

 

 

*1:なお現在は見る影もない。

*2:実際は新聞には載っておらず、地元銀行の社内誌で掲載されていたらしい。

世界中の『ボサモドキ』紹介

みんな大好きボッサ・ノヴァ

 

 

ボサノヴァと言えばブラジルのシャレオツ音楽で、

カフェでコーヒー飲む間に七曲は流れているだろうほど日本人の日常にあふれたものであるが、

意外なことにボサノヴァはブラジルではあんまり聴かれていないらしい。

news.yahoo.co.jp

 

そもそもボサノヴァが対外的に知られるようになったのは本国での流行後のことであり、

Waveの時点でブラジルでは既に時代遅れになっていたことにも注意しよう。

Wave

Wave

 

 

 ボサノヴァ後のブラジルの音楽はMPBとジャンル分けされ、

ボサノヴァそのものが再びブラジル音楽界を席巻することはなかった。

 

 

しかし、日本含め諸外国へのボサノヴァの影響は強く、

有名どころではThe Avalanches「Since I Left You」Beckの「Odelay」で多数のボサノヴァがサンプリングされている。

Since I Left You

Since I Left You

  • アーティスト:Avalanches
  • 発売日: 2004/07/13
  • メディア: CD
 
Where It's At

Where It's At

  • provided courtesy of iTunes

 

そしてもちろん、ボサノヴァを模した曲、すなわちボサモドキも世界各国にみられるのである。

ボサモドキ収集家の僕が各国から集めたベスト・ボサモドキをご紹介いたします。

 

 

Watch What Happens/Wes Montgomeryアメリカ)


Wes Montgomery / Watch What Happens

まずは有名どころ。クロスオーバー・ジャズの名盤"A Day In The Life"より。

この曲はフランスの作曲家Michel Legrandの曲で、もともとはシャンソン風のジャズボーカルのスタンダード。

で、こちらはErrol Garnerがボサノヴァ風にピアノカバーしたことを踏まえてのカバーと思われる。

Errol Garnerよりボサノヴァ感が前面に押し出され、ボサモドキと言ってよいほどボサノヴァに乗っ取られている。

ボサノヴァの恐ろしさとは、あらゆるものをボサノヴァに変質させる点である。

どんな音楽もこれからは逃れられない。

 

Light My Fire/Tamba 4(ブラジル)

www.youtube.com

Tamba 4はブラジルのバンドなので厳密にはボサモドキというより本物のボッサなのだが、

原曲がThe DoorsLight My Fireであるので、前との続きで「カバー曲ボサモドキ」として取り上げる。

こんなにオシャレになってしまって。

オタクな旧友と久しぶりに再会したらサーファーになってしまったみたいなカバーである。

 

Rio Dream/Fruitcake(オランダ)


FRUITCAKE – 06 Rio Dream ( Audio bitrate 320 )

70年代フュージョンの典型例として最良なのがFruitcake。

そしてフュージョンがやるようなボサモドキの雛形みたいな曲もある。

典型的と言っても、突然サンバ風になるあたりに彼らの技術力と構成力の高さが見て取れる。

シンセの音といいスーパーの店内BGMみたいな曲だが、実際昨今のBGMがFruitcakeに影響された部分も大きいとか。

 

Afternoon Hills/Best Music(日本)

www.youtube.com

 そしてスーパーのBGMと言えばこのユニットでしょう。

 スーパーの中で流れている曲をパロディするというコンセプトで結成され、

いまでは早すぎたVaporwaveと評されることも多いBest Music。

 その中でも上の動画で5:06から始まる曲、なかなか良いボサモドキである。

というか、スーパーで流れているようなフュージョンもどきなので正確にはボサモドキモドキというべき。

デフォルメしすぎてもはやボサノヴァイデアがほとんど残っていない。

だが、これこそが純然たるボサモドキである。

 

Keyboard/I Marc 4(イタリア)


Keyboard

イタリアはジャズが盛んな国であるが、もちろんボサモドキもやる。

特にI Marc 4のボサモドキ類は演奏力の高さも相まってかなりレベルの高いものが多い。そのうちの一曲。

リズム隊がしっかりしており、本場のボサノヴァ顔負け。

またKeyboardと名がついているだけあって、揺蕩うようなシンセサイザの音が印象的。

ユニークな本格ボサノヴァを志向してる。イタリアすごいな...

 

Center Of Gravity/Yo La Tengoアメリカ)


Yo La Tengo - Center of Gravity

ここからはフュージョン以外のボサモドキを見てみる。

ご存知Yo La Tengoの一曲。オルタナ好きの友人が教えてくれた。

前後が普通にオルタナなのでこれが来た時笑ってしまった。

なんだか妙にオシャレであり、ラウンジ音楽への皮肉のようにも思えてしまう。

ボサノヴァ自体を皮肉れるのがボサモドキの良いところである。

 

Labor In Vain/Linus Blancket(韓国)


Linus' Blanket - Labor In Vain

韓国のネオ渋谷系のバンド。

渋谷系はよくボサモドキを作っていたのでそれに倣ったのだろう。

女性なだけあってアストラッド・ジルベルトみたいな感じ。

あとどこかシャンソンの雰囲気も受ける。

フリッパーズの1stに入っていそうな空気がバリバリする。

 

Samba Beregel Smol/Sheshet(イスラエル

www.youtube.com

最後はこちら。イスラエルプログレバンドによるボサモドキ。

よく知られたボサノヴァナンバーの引用と思わしき個所も結構多く、

なんだか渋谷系を聴いているような気分になってくる。

なぜプログレバンドにこんな曲があるのかは謎。

 NHKラジオの「プログレ三昧」でかけたところ、あっという間にAmazonで品切れになってしまったそうな。

 

 

 

現在ボサモドキをどしどし受付中です。

ここに入っていなかった!という曲も#ボサモドキでもつけて投稿してください。

情報お待ちしております。

www.youtube.com

観光地楽団/矢口博康【1984】

 観光地は少し寂れてた方が良いよね

tower.jp

 

先日、ニューエイジ・ディスクガイドで高名な門脇氏が観光地楽団のカセットが売りに出されているとツイートしていた。

 

 

5000円というなかなか強気な値段設定でありながら
このツイートのあとすぐに売れてしまった模様。人気だし仕方がないね。

 

 

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まあ買ったの僕なんですけどね。

 

本作、観光地楽団は冬樹社の伝説的なカセットブックシリーズ「カセットブック SEED」のうちの一つにあたるもの。

ミックスメディアの先駆けであるカセットブック形式だがその中でも最初期のシリーズのようで、

当時最先端を行っていた音楽家が参加している。

 

今でこそ楽家がネタツイをして、ファンがクソリプぶら下げるのはよく見る光景だが、

インターネットのイの字もない80年代、音楽家自身の文章が読めるのは貴重だったようで

音楽ファンにとってかなり衝撃的な事件だったようだ。

 

内容も普通のLPやCDにない前衛的内容なものが多め。

例えばThe Vampire Weekendがサンプリングして話題になった細野晴臣「花に水」

初版がまだ出て2か月しか経ってなかったCDだったので誰も聴けなかったムーンライダース「マニア・マニエラ」など。

 

花咲く乙女よ穴を掘れ

花咲く乙女よ穴を掘れ

  • provided courtesy of iTunes

 

何より素晴らしいのはそのパッケージ。

 見てください、この統一感。

こういうシリーズ通してジャケのデザインが 統一されているヤツが大好物なのですよ。

 一緒についてくるブックレットにも中沢新一とかが寄稿しており、コレクター心を揺さぶる。

 

 

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 というわけでこの人が僕のSEEDコレクション第一号である。故にレビューしないわけにいかない。

 

 

矢口博康氏はサキフォニスト。サザンや立花ハジメの曲にたまにクレジットされている。

なんでも、一聴しただけで彼のプレイだと分かるということで、「エスパー矢口」なる二つ名があるそうだ。うさん臭さが一気にアップした。

 

そんな矢口氏がバンドメンバーと次何やるか相談し、「楽しいことがいい!」「楽しいことといったら観光地だ!」ということで観光地楽団。

細野晴臣の「観光音楽」に通じるコンセプトだね。

 

 

内容はというと、「エスパー」と称されるほどのサックス捌きが楽しめる、ニューウェーブでエキゾチックな曲が沢山入っている。


矢口博康 - 一等賞の御褒美 (1984)

 ここの「一等賞」というのは運動会とかではなく、なんとなく商店街のくじ引きの気がする。

なぜなら、大体そういうのの一等は旅行だからだ。今作のテーマ的にね。

棚から牡丹餅の旅行へ向かっているような、うきうきな曲。

 

 もちろんボーカル曲もある。語感の面白さを強調したものが多い。


Hiroyasu Yaguchi [矢口博康] 一 Souvenir from Kamchatka [カムチャッカじいさんの置きみやげ] 一 1984

正直、節回しやシンセ音など今の耳で聞くとやや古臭くなっている感も否めないのだが、

逆にちょっとさびれた、地方の観光地の雰囲気が出ていてアルバム全体にはとても似合っている。

個人的には松島の寂れ具合と重なる。昭和50-60年代に建ったような土産物屋の感じね。

ジャケに使われている東京タワーの内部もそんな感じだった。

YMOのような今でも現役なサウンドより、こっちの方が温かくて「観光音楽」的には良い。(気がする)

 

あと観光地全く関係ないサッカーの曲が入っているのだが、これが妙に良い。

そしてこれだけYoutubeに上がっていないので割愛。

聴きたい人はカセットかCDを買ってね!!(※入手困難)

 

さてブックレットの方だが、矢口氏がレコーディングに参加した桑田佳祐立花ハジメはもちろん、

泉谷しげる鈴木慶一との対談もあって面白い。

5000円+手数料100円払っただけのことはあった。

 

SEEDシリーズはどれも入手困難、めったに売りに出されないのだが

ここを起点にそろえていきたいものである。

花に水は細野晴臣でも一番好きだしね。

 

見かけたら僕に連絡ください。すぐに買います。

 


Hiroyasu Yaguchi [矢口博康] 一 Tokyo Boy [東京青少年] 一 1984

ⒸEPOCALC