今月のディグ(2021/3)
月一回、僕がレコ屋・CD屋・中古屋で適当に見繕ったものの中で数作、サクッと紹介するコーナーです。
夢の城/アコースティック・クラブ(見つけた場所:ココナッツディスク江古田)
N2.がボサモドキだったりジャズスタンダードが入っていたりとクロスオーバーを意識した内容だが、
時代的にペンギン・カフェ・オーケストラや久石譲などのアンビエント方面の人からの影響も感じる。
結局のところ一番近いのはゴンチチ。80年代のゴンチチと評するのが一番的確かつ手短かな。
単なる癒し系にとどまらず、かなり技術がないとできないような演奏も繰り広げられ
アンビエント作品としてかなり上質なものの一つのように感じる。
Book Offで俗流アンビエントと称して「集中力」を買い漁る人間は必聴。
大地の息吹/Lee Spencer(見つけた場所:Book Off仙台店)
買ったのは2月だけれど、聴いたのは3月なのでここで紹介。
なんでも時間から解放できるとのこと。さあ君も時間旅行者の仲間入りだ。
内容はと言うと、楽想や使っている楽器的にマニュエル・ゲッチングのE2-E4を思い出すかなりレベルの高いもの。
これがたったの280円だったのだからお得感が半端じゃない。
パッケージに作曲者名は書いてないが、Apple Musicに読ませると作者が出てくる。
調べてみたところ、あのスミスのジョニー・マーとバンド仲間だった人物のようだ。
やはり才覚ある人物の周りには優秀な人物が集まるのだろう。
このCDはシリーズものなので是非コンプリートしていきたい所存。
※追記
他のCDも買ってみたのだが、どうやらこのシリーズは過去のアンビエント・アルバムの再発シリーズらしい。
故に結構良質なものが多いと思われる。見かけた人は是非。
The Exotic Christmas(見つけた場所:Book Off高田馬場店)
渋谷系の超名門・トラットリアのコンピレーションアルバム。
その名の通り、世界中のミュージシャンの作ったクリスマスソングが入っている。
変態的な重なり方をしているアカペラ曲やクリスマススタンダードのクロスオーバー風カバー、極めつけにVenus Peterの楽曲など。流石トラットリアのコンピ、かなり内容は良い。
そしてそれに不似合いな510円という値段。安すぎ。
「渋谷系はダサい」という風潮が漂っているためだろうか。シティポップとそんな違わない気がするんだけどな...
ちなみにもののブログによると狙って手に入れるのは至難の技らしい。根気よく古CD屋で探そう。
Stasera In Casa Seduti In Poltrona Con La Luce Diffusa/Complesso di Sante Palumbo(見つけた場所:レコードワン大阪)
タイトル長い。イタリアのラウンジ・ジャズ。
なんでもジャズファン垂涎の逸品らしく、限定500枚。で買ってしまった。
アコースティックなピアノ主体のジャズなのだがボサノヴァ的なリズム感が頻出する。なるほどラウンジ。
しかし、ピアノによる装飾的演奏やベースの遊び方が独特でアコースティックジャズなのにフュージョンのような演奏も随所にみられる。
確かに他にはない妙な雰囲気を携えているアルバムである。
もしかしたら単体記事にするかもしれない。